いつか風が吹く頃


許せない風が吹く　つまらない場所から
届かないところまで　許せない風が吹く
つまらない噂など　俺に言って聞かせるな
そこがどこ　それが誰　どうでも構やしない

死ぬまでの順番は人それぞれだとしても
くたばってしまったら　どれも見分けがつかねえ
墓の中まで何を持っていく　そこまで見栄を張って何になる
お前の生き様に祝福を
俺の無様な生き方に唾を吐け

立ち枯れの枝に実はなるか
立ち枯れの枝に実はなるか
立ち枯れの枝に実はなるか
立ち枯れの枝に実はなるか
全て晒したその時に実はなるか




Angel


翼が欲しいなんて唄う歌を聴きながら
翼なんていらないと君は呟いていた
どうせ　この街じゃ飛ぼうたって空なんて何処にも無いし
無理に飛ぼうとしたって羽を傷つけるだけ
だけど So Sad　唇からこぼれ落ちてるのは　いつもCrazy
そして So Sad　悲しくなると言い聞かせながらも　心待ち望んでいるんだ

翼なんて要らない　只この二本の足があれば
大地を踏みしめて歩く　そんな二本の足だけがあれば
例えば　この街のどこかしこが舗装されていたとしても
ずっと歩き続けてさえいれば　いつかどこかで辿り着けるはず
だけど So Sad　儚くも悲しい気分のままで　いつもReady
そして So Sad　今しかないと分かりきっていても誤魔化し続けているんだ

だけど So Sad　唇から奏でていたいものは　いつも「愛」さ
そして So Sad　神様のおめぐみやおこぼれを　僕にめぐんで欲しいんだ
だけど So Sad　唇からこぼれ落ちてるのは　いつもCrazy
そして So Sad　悲しくなると言い聞かせながらも　心待ち望んでいるんだ




Free


じゃぁ何でそういうワケわかんない事ばっか繰り返してんの
どうしようもないんだっていうの？
損だって　そんじゃ
猥雑なシチュエーション 好みだけれど限界だって気付きゃいいんじゃないの
そんでも懲りたりしないってところが通
だってそりゃ ありきたりじゃセコすぎだろうが普通
愛だって上滑り続けてるぜこのミレニアム
傷ついたから困るんじゃねえのかバブル・ガム
マジかって言われりゃ答えるイエス・アイ・アム
欲しいのはいつだって大切なフリーダム

じゃぁ何でこういう束縛される事ばっかを選び出すんだろう
そうでもなきゃ もう道中暗いの？
損だっていうの わざわざ言わなくたって　そりゃ もう知ってるんだけれど
どうだってやめられないのが性分
そんでもコケたりしないって欲しいぜ保証
そんなら飛び出したっていいんだけれど　さぁどうしよう？
言うだけならタダなんだけれどもウェルカム
自分で言えたら困らないんだよなビッグ・ファット・マム
いきがって名乗りあげようたってもうノット・アイ・アム
待ってたって下さりゃしないだろうフリーダム




Maria


遠い空を飛んでいる　君に似ている影を見つけて
長くのばした両腕で綴じた言葉は何を見ている
すがるもの全てなくして　君だけがそこにいた
ゆずりあってた大切な気持ちを心をこめて抱き寄せて
窓に映った時間だけ灯して目指した明日を感じる
流した涙が多い程　翼は強くはばたくから
想いの限り祈りの歌を今届けよう君のところまで

予感じみた選択を繰り返し続けている
子供みたいに泣けた日　時のすきまに埋めてた幻を見た
思い出す景色だけをポケットにつめこんで
隠し続けた秘密の言葉だけ君の前に並べよう
欠かさぬように照らし続けている明かりをたどり出かけて
頼れるものを求めるには翼はまた強くはばたいて
想いの限り祈りの歌を歌い続けるその声が嗄れても

見つめる青の瞳　ほどけた砂を積んで
君に聞かせる歌を　歌いながら
（AVE AVE MARIA）




Beautiful World


言葉が少し欠けているから　こうして旅に出たんだ
知らない電車に飛び乗ってこのままパリにでも行こうかな
横浜からまっすぐ西に向かおうか
懐かしい景色を捜しに出かけよう
いつでもなにかが足りないから　ほんのちょっと物足りない気分なんだ

何でかとても眠たいから　はりきって町を飛び出した
仕事は気になっているけど　たまにはこんな事してもいいかな
南の空に昨日虹を見つけたよ　口笛が聞こえる場所を目指そう
突然俄か雨がきても大丈夫　指を鳴らして行けば

ここからそこまでメッセージを投げる
インターネットよりずっと早く
飾りのない封筒で　ゆるやかな弧を描いてゆくよ

まっすぐ続いている道路はどこまでだって行けるさ
とにかく楽しい気分だからな　これでも気楽に言っているんだ
いつかの歌がまた流行りだしたんだね
このまま時計をはずして行こうか
そうして晴れた海が見えたら思い切り飛び込む計画があるんだ




moon dreamer


ありがとうと伝える言葉は　いつもどこか軽くなってしまう
（時々でいいから電話をください）
唇からこぼれる秘め事　覆うように全てを散りばめて
（手紙でいいから言葉をください）
嘘を気付かれるのは嫌だ
ごまかすような手口で　また傷ついた僕の心　君の心

剣を持ち高い丘の上で風車に戦いを挑んでいる
（月一でいいから顔を見せてください）
格好をつけるのもいいけれど　ありのままのこの僕を
見つけてほしい
触れてほしい
感じてほしい

夢見がちな風がくる　君を連れ去るように
傾いた真昼の月はじっと見ている
砂丘の波を泳げないでいる僕を

嘘をつかれるのは嫌いだ
優しいだけの嘘ならば一番嫌だ
届けたいのは違う言葉

夢見がちな風が去る　僕を弄ぶように
七回目の月はいつも夜毎の夢を突き放している
罪も感じずに




Y.I.A.B.


東より風が吹く
波間に君の映像映る
どこからか消えて行く Foolish days
日めくりの診断書なら
どこかで間違えた事が News よりも鮮やかに分かる
浅い慈悲とバクチじみた情報
甘い顔はいつも逆光線

今宵のこのピリオド君が回す舞台の上
テーブルには冷え切ったディナー
指差し招いている道化師が語る口上
叩き売りの小さな地球で

懐かない西の誘いは厳かな嘘か真実
計測るには多すぎるデータ
新しいパラグラフを選びたくて我慢できぬ俺の名前を誰が知る
どんな顔を見せてもくれない
欲しいものは無償の愛　それだけ

72年型の痩せて錆びついた野良犬

馴れ合いなら　ありがた迷惑
本気出せよ
本音を示せよ
思い出せば　この地球を捨てても欲しいものは　お前一人だけ
I'm an Asian. I sing for all that lonely people.
I'm an Asian (which is) 1972's style.
72年型の流線型した野良犬
（Yes, I know it'll be easy. But, you know it never be easy.）




誕生


僕は君をよく知っているつもりだった
君も僕をよく知っているつもりだったろう
だけどそれが全部幻だと
気付いた時に僕達の愛は始まった




S.T.


終わらぬ大地の如く果てしなく繰り返す
僕たちがいつの間にか亡くしたものを
永遠に生きていられるはずはない
流した血はやがて星へと
ABC story　夜毎巡り来る歌は
XYZ story　天空の調べ
それでも君の事を僕は何一つ知らない
ただどこかでこの歌を耳にするだけ
影絵の語る意味のない話もやがて砂に帰り星へと
ABC story　あまたの御伽噺
XYZ story　語り部は誰想う
ABC story　紡ぎ出される愛も
XYZ story　君へと伝えよう
君の事知りたい




流星


割れた鏡の向こうには流星が見える
少し猫背になりながら君を見つめて居た

気付けばいつも目の前を流星がよぎる
君の姿もその声も
もう……見分けられなくなる

君の影が今も残る
君の影が今日も香る
それを心が遮るのなら
それで痛みも忘れるでしょう

割れた鏡の中からは流星が見える
振り出しに戻れないのなら　何で生きられるだろう

割れた鏡に背を向けて君を忘れよう
くたばりかけたサヨナラの捨て場所を見つけ出そう

君が残した物全て
君が刻んだ物全て
それを鎖の一つに変えて
そして指先にとどめよう




葬送行進曲


北北東の空の下には僕の死体が転がっている
涙も血も汗も全て枯れて　うなだれてみせるだけのこのていたらく
気付いていない様なフリをしていても誰もがみんな理解している
始めから終わりまでつなげてもゴールは勝手に来たりはしない
首を挿げ替え　足を引っ張り　いかがなものかといかがわしく
粛々と
葬儀の列は進んで行く

慣らされた醜聞にまみれて君の死体は転がりだす
どこの火葬場も予約だらけならアトムの光で焼き尽くそうか
どこから来るかもまるで分からない　哀れな目の旅人が言う
もしも全てを終わらせたいなら　そのまま何もしなければいいのさ
出席番号で座席を決めろ
地獄の沙汰さえ金次第
密室で
葬儀の準備は進められる

北北東の空の下には僕の死体が転がっている
情け容赦の無い風に吹かれ　うちのめされた敗者が溜まる
番号で仕分けをされる事が平凡を作る最上の手段
刻み続けた不満の種さえ　ぬるい日々に溶け込まされていく
手をつないで　そっぽを向いて　見ないフリをして利益を上げる業者から
葬儀の請求書が送られてくる




C.C.C.


赤いガイドライン沿いに右に5km程も行くと
あの日深夜放送で聴いたマジでコアなリズムが流れる
赤いガイドライン沿いさ

思い出せば君の事忘れてから何ヶ月
このビートが聞こえたら少しくらい腰を振れ
もううんざりだ

青い標識の道なりに五つ先の角を曲がれば
星のマークの描かれた扉
ハードでコアないつもの店が
青い標識を目印に

指を鳴らす
君の事忘れてから何ヶ月
このビートに悶えたら今度こそは腰を振れ
もう飽き飽きだ

あれは誰だ？
その預言者が全ての鍵を解き明かすのか？
読み解けるのか？
赤と青がこの擦れた街 繰り返すように駆け回るのか
指を鳴らせ！

舌打ちする
君の事忘れてから何ヶ月
このビートに触れたならいつもよりも腰を振れ
顧みれば君の事忘れてから何ヶ月
このビートを刻んだらもっと熱く腰を振れ
もっと激しく！

あれは誰だ？
その預言者がもつれた鍵を鍛え直すか？
指し示すのか？
そして誰がその預言者に首輪をつける？
手錠をかける？
そいつを裁く？
赤と青はこの擦れた街→電子の様に飛び回るのか
紫になれ！
そしていつもこの俺達が取り残されてダイヤル回す
指を鳴らせ！




S.A.


月の無い夜の迷路と　夜のこないこの街と
重ね合わせた時は君にも見えるか天使が
足元にある一筋の細い糸を手繰り寄せ扉の鍵を探す
君に灯をかざす天使が
指に触れるまで
記憶のぬくもりを
心の形を
あの人の魂を
捜し続ける天使よ
空に溜まる大気と
地上に宿る星達と
水に映る君とを
翼もて護る天使が
君にも見えるか天使が
君に良く似てる天使が