No.113 2012年9月


確か、何かのイベントをやる日だったという記憶があります。

「階段で語らいを」


JR西日本の京都駅ビルが1997年に今の形になった時は、
そのちょっと未来的で個性的なデザインが古の都である京都に相応しいのかどうか、
第2次大戦の戦火からも逃れて保たれた歴史的な景観に対して
変に浮いてしまうのではないか、きちんと溶け込めるのかと、
賛否溢れるかなりの論争が行われていましたよね。

結局、反対派の意見が通ることなく新しい駅ビルは着工されて、
そして今現在の姿の京都駅が誕生したわけですけれど、
私も最初は、京都の町にこのデザインの駅ビルっていうのはどんなものだろうと、
どちらかというと否定的な意見を持っていました。

それが変わって、「まぁこれはこれでアリかもな」と思うようになったのは、
かなりミーハーな理由でアレなのですけれど、
平成ガメラ3部作の最後を飾る映画『G3 邪神<イリス>覚醒』のラストで、
炎の海に包まれる京都の町の中、ガメラとイリスが京都駅ビル内で
大迫力の対決を繰り広げたシーンの印象がもの凄く強烈で格好良かったから。

今回使っている写真では壁面のガラスへの映り込みを撮影していますけれど、
この大きな階段状の吹き抜け空間が京都駅ビルの最大の特徴で、
ガメラとイリスが戦ったのも、この空間内でのことでした。

京都駅ビルのコンコース

で、そんな京都駅に実際に足を運んだのは数年前に、
親戚の名代で墓参りをしに行った時が初めてで、
何だかんだでやっぱりこれはスゴいな、と息をのんだのを覚えています。

今回の写真はそのまた翌年くらいに別件の法事で京都に行った時のもの。
写真ではなかなか伝わりにくいところではありますが、
実際に生で目にしてみると、この開放感は、かなりインパクトが大きかったです。


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