No．229　2022年5月




「東京の夜」

東京の夜の景色というと、どうしても皆さん、
六本木や新宿や渋谷辺りがそうであるというイメージのある、
いかにも繁華街然とした賑やかで猥雑で24時間眠らないようなものを思い浮かべるかもしれません。
しかし、当然ですけれども、東京都の全てがそのような場所なわけではありません。

そりゃあ、多摩地区の方とか、あるいはいっそ島嶼部であれば、それはそうだろうと思われるでしょうか。
それは確かにその通りなのですが、とはいえ、23区内だって、繁華街ばかりではありません。
大手町や日本橋のオフィス街があれば、下町の住宅密集地域もある。
江東区辺りには新たに開発された埋め立て地の高層住宅が存在する一方で、
清澄や門斬中町辺りには古くからの住宅が建っています。

そして、いわゆる「閑静な高級住宅街」だって、23区には存在します。
例えば、目白区目白台とか。
ホテル椿山荘とか東京カテドラル聖マリア大聖堂がある辺りと言えば、分かる人もいらっしゃるでしょう。
（その2つの施設の所在は正確には目白台ではなく、隣町の関口ですが）

今回使ったこの写真は、少年マガジンなどを刊行している出版社
講談社の創業者・野間清治が、大正期から昭和初期にかけて集めた美術品を公開展示している
野間記念館（東京都文京区関口2-11-30）のの横の通りで、数年前に撮影したものです。



目白台辺りは、交通アクセス的にも、私が用事もなくふらりと散歩するような場所ではありませんけれど、
こんな夜に何をしに行ったのかといえば、実は知っているオペラ歌手が出演するということで、
東京カセドラル聖マリア大聖堂で行われたクリスマスのコンサートを聴きに行ったのです。
まだコロナの問題は起きていなかった頃のことです。

今は、残念ながら、ああいうコンサートもやれない状況ですよね。
聖マリア大聖堂は雰囲気もいいし、クリスマスの気分も盛り上がって実に良いのですが。
（なお、ここで彼女と行ったと言えればいいところ、その時私は一人で行っています）

野間記念館も、どこかで一度見学しようと思っていたのですが、現在は建て替え中で閉館となっています。
いつ、新たなる建物で開館されるのかはまだ分かりませんが、
その時には絶対に行こうと思っている施設の１つとなっています。


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