No．219　2021年7月




「明治からの名産品」

日本近代史を学校で習ったことがある人であれば絶対に、明治22年に公布、翌明治23年に施行された
大日本帝国憲法の草案を、伊藤博文や井上毅、伊藤巳代治、金子堅太郎らが作成したということを
聞いたことがあるのではないかと思います。

彼等はその草案を、伊藤博文が別荘を有していた横須賀市の夏島に近い金沢八景にある料亭「東屋」で作成しており、
草稿の盗難事件（翌日に無事に発見されています）なども起きたりしているのですが、
その辺りを詳しく書くのは話が横に逸れ過ぎるので、ここでは割愛させていただきます。
そんな歴史的な地である横浜市金沢区金沢八景ですが、
京浜急行の駅から少し歩いたところ（東屋跡地）にある「明治憲法草創の碑」から更に海沿いに歩いていくと
平潟湾に浮かぶ野島に渡る幾つかの橋が現れます。

この野島にある野島公園には、その後晩年になって伊藤博文が建てたという別荘が残っていて、
これは一般公開されていますので普通に見学をすることができます。
下の2枚の画像は、その「旧伊藤博文金沢別邸」で撮影したもの。



これらの画像にカーソルを合わせてクリックしていただくと別画面で拡大表示されますが、
ここに明確に、今回の Top画像 に使った風景が写り込んでいます。
そう、今回の画像は、野島公園の「旧伊藤博文金沢別邸」の庭先になるところから、
海を挟んで対岸にある八景島を撮影したものになるのです。
シーパラダイスのジェットコースターが見えているので、既に察していた方もいらっしゃることでしょう。

なお、八景島との間の海に差されている棒は海苔の養殖を行っている支柱です。
この地域は明治から昭和40年年代くらいまでは海苔の産地として有名で、
今でも数軒、養殖業を続けている水産業者が存在します。
八景島に遊びに行くことが、今後もしもあるようでしたら、野島公園にも立ち寄って、
「旧伊藤博文金沢別邸」を見学し、海苔を買って帰るようにするというのは、いかがでしょうか。


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