No．016 2004年8月

「窓からの景色」


いかにも日本家屋、という感じの写真ですね。
建物の2階の窓から、庭を見下ろすようにして撮影しました。
室内のほの暗さと屋外の日差しの強さとのコントラストや、空気感を上手く緑の色に出す事ができて、
自画自賛ではありますが、かなり出来ばえが気に入っている一枚になりました。
ちなみに撮影場所は、東京都小金井市にある江戸東京建物園内。
ここには様々な住宅が移築されているのですが、
元々の持ち主の有名さでは、もしかしたらこの建物が一番かもしれません。
そう、この典型的な日本建築は、名蔵相として昭和史に名高い高橋是清の屋敷だったのです。
ちなみに、2・26事件で青年将校によって暗殺されてしまう高橋是清ですが、
その暗殺現場となった2階の書斎というのが、まさにこれを撮影した部屋です。
さすがに血糊や弾痕などが残っているわけではないのですが、
それを知った上で、窓から見えるこの澄んだ緑を見ると、何やら感慨深いものがあります。


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